1970年から80年代にかけて南海ホークスなどで活躍し、通算 本塁打で歴代3位567本の記録を持つ門田博光さんが、2023年1月24日74歳で亡くなりました。
現役時代には本塁打王3回、打点王2回、最高出塁率3回のタイトルを獲得し、2006年には野球殿堂入りも果たしています。
今回の門田博光さんに関する報道の中で「本塁打」という言葉を耳にする機会が増えましたが、みなさんは「本塁打」をご存知でしょうか。
そこで今回は、本塁打の意味や、本塁打の歴代最高記録保持者、最多本塁打のタイトルについてまとめてみました。
野球における打者の記録「本塁打」とは?
よくスポーツ紙やネットニュースなどで目にする「本塁打」という言葉ですが、本塁打はみなさんの馴染みのある言葉で表すと「ホームラン」になります。
打球が地面または野手以外のものに触れることなく、両サイドにあるファウルラインを超えずにスタンドに入る、または球場外に出ること。また、打者が各塁を経て本塁(ホームベース)まで達することのできる安打を本塁打と言います。
本塁打の歴代最高記録
下記は通算 本塁打ランキングの上位10位となります。通算 本塁打の日本プロ野球記録を持つのは、現・福岡ソフトバンクホークスの取締役会長で、日本プロ野球名球会顧問を務めている王貞治さんです。
2位の元東北楽天監督・野村克也さんより211本多い868本の本塁打を放ち、圧倒的な数字を記録しています。また、この868本という記録は世界記録でもあり、「世界の王」という愛称を持っています。
王貞治さんは、NPB(日本野球機構)最多記録となる、本塁打王15回、打点王13回、最多出塁数12回を獲得していて、NPB最多記録となる最優秀選手を9回受賞しています。これら以外にも数々のNPB記録を保持し、国民栄誉賞受賞者第1号としても知られています。
順位 | 選手名 | 本塁打 | 現役期間 | 最後の所属チーム |
1 | 王貞治 | 868 | 1959-1980(21年間) | 読売ジャイアンツ |
2 | 野村克也 | 657 | 1954-1980(26年間) | 西武ライオンズ |
3 | 門田博光 | 567 | 1970-1992(22年間) | 福岡ダイエーホークス |
4 | 山本浩二 | 536 | 1969-1986(17年間) | 広島東洋カープ |
5 | 清原和博 | 525 | 1986-2008(22年間) | オリックス・バファローズ |
6 | 落合博満 | 510 | 1979-1998(19年間) | 日本ハムファイターズ |
7 | 張本勲 | 504 | 1959-1981(22年間) | ロッテオリオンズ |
8 | 衣笠祥雄 | 504 | 1965-1987(22年間) | 広島東洋カープ |
9 | 大杉勝男 | 486 | 1965-1983(18年間) | ヤクルトスワローズ |
10 | 金本知憲 | 476 | 1992-2012(20年間) | 阪神タイガース |
三冠王の一つでもある「最多本塁打」
最多本塁打はNPBのタイトルの一つであり、「本塁打王」「ホームラン王」とも呼ばれています。打撃部門の主要タイトルの一つとなり、首位打者、最多打点と同時受賞することを「三冠王」と言います。
最多本塁打は、セ・リーグ、パ・リーグの各リーグから1名ずつ、レギュラーシーズン1年間を通して本塁打数が最も多い選手に与えられ、リーグから表彰と賞金が授与されます。
下記は過去10年間のセパ両リーグの本塁打王です。2022年にセ・リーグで受賞した村上宗隆選手は、史上最年少で三冠王を獲得しました。セパ両リーグを通じて、直近の10年間で50本以上の本塁打を記録したのは村上宗隆選手一人となり、その数字だけでも村上宗隆選手の凄さが分かります。
セ・リーグの本塁打王
年 | 選手名 | 所属チーム | 本塁打数 |
2022年 | 村上宗隆 | ヤクルトスワローズ | 56 |
2021年 | 村上宗隆 | ヤクルトスワローズ | 39 |
2020年 | 岡本和真 | 読売ジャイアンツ | 39 |
2019年 | 岡本和真 | 読売ジャイアンツ | 31 |
2018年 | ソト | 横浜DeNAベイスターズ | 43 |
2017年 | ソト | 横浜DeNAベイスターズ | 41 |
2016年 | ゲレーロ | 中日ドラゴンズ | 35 |
2015年 | 筒香嘉智 | 横浜DeNAベイスターズ | 44 |
2014年 | 山田哲人 | ヤクルトスワローズ | 38 |
2013年 | エルドレッド | 広島カープ | 37 |
パ・リーグの本塁打王
年 | 選手名 | 所属チーム | 本塁打数 |
2022年 | 山川穂高 | 西武ライオンズ | 41 |
2021年 | 杉本裕太郎 | オリックス・バファローズ | 32 |
2020年 | 浅村栄斗 | 東北楽天 | 32 |
2019年 | 山川穂高 | 西武ライオンズ | 43 |
2018年 | 山川穂高 | 西武ライオンズ | 47 |
2017年 | デスパイネ | ソフトバンクホークス | 35 |
2016年 | レアード | 日本ハムファイターズ | 39 |
2015年 | 中村剛也 | 西武ライオンズ | 37 |
2014年 | メヒア | 西武ライオンズ | 34 |
2014年 | 中村剛也 | 西武ライオンズ | 34 |
2013年 | アブレイユ | 日本ハムファイターズ | 31 |
まとめ
今回は、知っているようで知らない本塁打の意味や、本塁打の歴代最高記録保持者、最多本塁打のタイトルについてまとめてみました。本塁打とはホームランのことを指し、スポーツ紙などの紙面ではHRと書かれていることもあります。
今後、NPBにおける本塁打の歴代最高記録を塗り替える選手は現れるのでしょうか。NPBの記録更新イコール、世界記録の更新となりますよね。2022年シーズンに22歳という若さで三冠王を獲得したヤクルトスワローズ・村上宗隆選手に、その記録更新の期待がかかるのではないでしょうか。
将来、日本人選手による世界記録の更新が実現することを祈るとともに、日本プロ野球界のレジェンドである門田博光さんのご冥福をお祈りいたします。